詩『跳び箱社会』

跳び箱

10段

跳べない

僕は

罪人

なんで

しょうか?

それが今日の
僕の疑問です

体育の授業で
跳び箱10段

跳ぶのがあたりまえの
学校生活だったらしい

僕は跳び箱の前で
萎縮してしまった

先生も生徒も
変な目で僕を見ている

としても
僕はこの跳び箱10段
普通に跳べることが
正解なんですか?

先生が僕に
近づいて来る

のっしのっしと

僕は冷や汗で
震えながら
「うおう!」
とベッドを跳び起きた

「なんだ、夢か」

今日は体育の授業で
跳び箱3段跳ぶ
確認テストがある

僕はなんだか大らかな気持ちになって
朝食を食べて
玄関のドアを開け
「いってきます!」

と登校し始めた

電線に停まっていた
雀の群れが一斉に
空へと飛び立っていった

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